別所沼公園 ~ゆったりとした時間の流れる水辺の公園~

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古くからある浦和を代表する公園が、別所沼公園です。
県庁や市役所からもほど近い南区別所。ゆたかな緑を求めて昔から画家や文学者が移り住んできた場所は、いまも大人から子どもまでの憩いの場所です。

公園に近い浦和区や南区は子育ての環境が充実していることで有名で、午後になると子どもたちの声が公園中にひびきわたっています。とくに公園北側、裏門通り方面にある遊具広場は、浦和の公園の中では随一の、遊具が充実している場所だといってよいでしょう。
遊具はよく整備されており、定期的に新しいものに交換されています。
昔から変わらないのは丸い形の砂場です。ここだけは20年以上前からそのままの設備が使われていて、地元で育った方なら懐かしくなってしまうのではないでしょうか。近くに住んでいたなら、きっと一度はここで遊んだことがあると思います。


沼の周りにはメタセコイアが植えられ、並木道になっています。
木々の間には沼を周回するランニングコースが整備してあり、一周900メートルのコースは、地元のランニング愛好家が集まる場所でもあります。ウォーキングにもうってつけで、遊具広場の一角には健康づくりのための運動器具も設置されています。

また別所沼は釣りでも有名な場所です。ルアーやリールの使用は禁止ですが、いつも誰かが水面に釣り糸を垂れる姿を目にすることができます。
2004年、伝統ある別所沼公園に、古くて新しい一角が生まれました。「ヒアシンスハウス」です。

戦前の文学史に大きな足跡を残しながら、24歳で早世した詩人・立原道造。その晩年、浦和に縁深い芸術家たちと別所沼の湖畔に建てようとしました。生前に夢はかないませんでしたが、半世紀以上の年月を経て実現するはこびとなったのです。
5坪ほどの小さな建物ですが、モダンでシンプル、それでいて優雅なデザインからは、芸術家の描いた夢が感じられます。
園内には、立原の友人だった詩人・神保光太郎の詩碑や、さいたま市と親交の深いメキシコから贈られた像「風の神」なども点在していて、園内を歩いていると文化の香りが感じられます。
また沼に浮かぶ小島には沼の守り神・別所沼弁才天のお堂があり、沼が昔から身近な場所にあったことがわかります。

おすすめの季節はなんと言っても春。別所沼公園は、さいたま市一番の桜の名所です。シーズンともなればお花見の人々で園内が埋め尽くされます。

別所沼公園は昔からある公園だけあって、このように思い思いの過ごし方ができる場所です。きっとゆったりとした時間を楽しむことができるでしょう。
別所沼公園
さいたま市南区別所4-12-10
24時間開放・入場無料
JR京浜東北線浦和駅西口から志木駅東口/田島団地/桜区役所行バスに乗り、「別所沼公園」バス停下車
JR埼京線中浦和駅下車 徒歩約5分
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本記事は2014年06月11日時点での情報ですので、場合によっては適用されないこともあります。あらかじめご了承ください。
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