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川幅日本一の橋を全力で往復してみた!

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埼玉県鴻巣市には8つの「日本一」があります。
まず、鴻巣市は花のまちとして有名であり「フラワーセンター」という花の市場が市内に設けられています。そのため、平成18年度にサルビア・プリムラ・マリーゴールドの出荷量が日本一となり、ポピーの栽培面積も12.5ヘクタールで日本一となっています。

季節モノでは高さ7メートルという巨大な雛壇飾りがあり、夏には尺玉以上の花火打上数が1分に75.5発と日本一です。「フラワーセンター」と「鴻巣びっくりひな祭り」については別の記事で詳しくご紹介します。そして水関係では「水管橋の長さ日本一」と「川幅日本一」が挙げられます。
今回は8つの「日本一」のうち、「川幅日本一」の場所へ行き自転車にて全力で往復をしてきました。



場所は荒川を挟んだ鴻巣市滝馬室と吉見町大和田に架かる御成橋周辺です。JR鴻巣駅から県道27号線沿いに約1キロメートル程の距離ですので歩いて向かうことも可能ですし、駅前で貸自転車屋に寄ってレンタサイクルに乗れば短時間で到着します。



県道27号線の道は綺麗に整備されており、歩道と自転車道が分けられています。同じ通路を青や赤で色分けしているのは他の地域でもよく見かけますが、ここでは歩道が一段高くなっているのでとても安全です。



今回は自転車で向かいましたので10分もかからず、「川幅日本一」を示したサインポール(鴻巣側)へ到着しました。このサインポールは平成20年3月に設置されたばかりですので、見た目が新しく高さは5メートルもあります。



ご覧ください、どこまでも続く長い橋と快晴の青空を。…と、ここでお気づきになった方がいらっしゃるかもしれませんが、橋の下に川がないのです。川幅が日本一なのに畑が広がっています。



実は川幅日本一の2,537メートルというのは、川の定義により堤防と堤防の間のことを言います。つまり鴻巣側と吉見町側の堤防の距離が2,537メートルということです。「ウソだったのか!」と怒らないで下さい。実は本当に川幅が2キロメートルになる時があります。

観光案内所の方のお話によると4年前に大型の台風が関東へ接近したことがあり、荒川の水が増水してしまいました。このまま増水を続ければ荒川の下流である東京都に水害が発生してしまうため、この地に溢れた水を開放して下流地域のピンチを救ったのです。その時の写真を見せていただいたら、確かに泥水がこの一体を埋め尽くしていました。



しかし晴天時はとてものどかな場所で、真冬であったのにも関わらず畑には綺麗な緑色が広がっていました。



増水をしていなければ荒川は穏やかなものであり、普通の川とそれほど変わりはありません。ちなみにこの畑にはポピーの花が植えられており、5月の中旬から下旬にかけて「こうのす花まつり」が開催され、鮮やかな色をしたポピー畑が楽しめます。



ようやく御成橋を渡り終えてみると、鴻巣側に設置されていたようなサインポールがありません。自転車歩道通行可の標識も「ここまで」になっています。



不思議に思ってそのまま進んでいくと「吉見町」という標識が見えてきました。この県道は交通量がたいへん多く、大型のバスやトラックが何十台と通過していきます。



ふと左手に目をやると菜の花と思われる黄色い花が咲き誇っていました。この光景を眺められるのは、長い橋を渡り終えたご褒美だなと感じました。



ようやく吉見町側のサインポールを発見しました。実は御成橋が2,537メートルあるのではなく、その先の細い道も含めてカウントされています。今回は鴻巣市側を観光しに来たので、帰りは写真を撮影することなく安全な自転車の速度で全力にて戻ってみると7分ちょうどでした。この地は防災の観点からとても重要な場所であるとともに、素晴らしい景色が眺められる魅力的なスポットだと感じました。

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本記事は2015年05月11日時点での情報ですので、場合によっては適用されないこともあります。あらかじめご了承ください。