全国で最も狭い市である「蕨市」の歴史が分かるスポット

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埼玉県蕨(わらび)市は面積が5.11平方キロメートルと、日本で最も狭い市として知られています。区町村を含めたとしても十指に入る狭さというから驚きです。市町村合併が続き、小さい市区町村が消えていったのでしょう。その蕨の歴史がわかる「蕨市立歴史民俗資料館」を訪れてみました。

JR京浜東北線・蕨駅から徒歩15分ほどの場所にあるこの資料館は、入館料が無料であり午前9時から午後4時30分まで開館しています(定休日は月曜)。コミュニティバスである「ぷらっとわらび」を利用すれば、蕨市役所の停留所から徒歩1分とアクセスが良いです。

蕨市はかつて蕨宿として栄えてきました。今でも宿場町の雰囲気を残そうと、蕨宿の通りはキレイに整備されており、何となく昔の面影が感じられます。
実は織物のまちとしても知られており、2本の糸を絡ませて編んでいく「双子織」が人気を集めていました。そのため、蕨商工会議所が募集したキャラクターの名前も「ふタコ」であり、タコをモチーフとした顔をしています。

昔の食事というのはやはり気になるものですが、宿場町で提供されていたという料理を再現したものが置かれていました。これは大名の食事だそうですから、かなり豪勢な内容ということになります。

もちろん一般市民も疲れた足を癒やしたでしょうから、品数は少ないものの料理が提供されていました。

1階の中央には巨大なジオラマが置かれていて、昔の蕨の様子が分かるようになっています。中央通りの脇には多くの建物が並んでいますが、そのすぐ真後ろには広大な田んぼや畑が広がっていました。

江戸時代だけにこだわることなく、大正時代から昭和時代にかけての文化なども紹介されています。

常設展のほかにも2階に特別展示室がありまして、タイミングが良ければ面白い企画が見られることも。私が訪れた時には、市内在住の方が集めたという消しゴムのコレクションの展示会が行われていました。

実はこの資料館、ちょっと一味違うのです。それは分館が設けられていること。本館から徒歩で数分歩いて行くと分館の入口が見えてきました。係員はおらず、自由に入ることが可能です。

ここは明治時代に織物商を営んでいた家を公開したものであり、住宅の中も見学できますし素晴らしい日本庭園を眺めるのも一興です。
このように蕨の歴史と魅力がたっぷりと詰め込まれた資料館でした。
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本記事は2016年05月27日時点での情報ですので、場合によっては適用されないこともあります。あらかじめご了承ください。
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